野宿で一番大事なのは場所選び
野宿大好きなタフ旅人のみなさまこんにちは!⇒タフ旅って何?と言う方はこちら
野宿って慣れないうちは全然寝られません。純粋な慣れやタフさ、適切な装備も大きな要因ですが、場所をちゃんと選べていないと本当にツラい夜を過ごす事になります。
と言う事で、今回はボク、エドがいろいろ失敗した事例から、失敗しない野宿場所選びを考えてみました。
まだお読みでない方は先に『野宿の安全心得』の記事をお読み下さい。安全の観点からの場所選びの話です。⇒『野宿は危険?野宿の安全心得』
快適な野宿場所選びの6要素
たった一晩の野宿ですが、快適に過ごそうと思うにはいろいろと条件があります。
- 屋根・壁・平らな床面がある事
- 騒音が少ない事
- 近くで人の気配がしない事
- 温度や湿度が快適である事
- 光が差し込まない事
- 水場やトイレがある事
これら全ての条件を満たす野宿場所にはなかなか出会えませんが、出来るだけ多くの条件を満たす野宿場所を選べば、かなり快適に過ごす事ができます。と言う事で、1項目ずつ具体的に説明していきます。
1.屋根・壁・平らな地面がある事
具体的に言うと、
- 十分な広さの屋根がある事
- 壁(全方位でなくても1面でも2面でも良い)がある事
- 乾いた平らな床面がある事
これはテントがあるとそこまで拘らなくても良いですが、テント無しの野宿だとこの条件が第一になります。
野宿で最も避けたいのは雨と風。いくら防寒着や寝袋があっても、濡れると機能が落ち、体温が下がって寝られないどころか命の危険があります。風も同じく。ボクは8月下旬の強風が吹く琵琶湖沿岸で凍えた事があります。夏でも雨風にさらされると寒くて寝られないのです。
これら3つの条件をどこにでも設営できると言う意味で、テントは非常に優れモノなのです。テント無しだと『屋根・壁・床』の条件を満たしている場所を自分で探さないといけません。
小屋になっているバス停、無人駅、大きな建物の軒先、出入り自由なグラウンドの屋根付き控え席、などがこの条件に合致します。まぁ人に見咎められる可能性も高い場所なので、極力目立たないように迷惑かけないようにしましょう。⇒あわせて読みたい『野宿をする人すべてに徹底してほしい!野宿のマナー』
2.騒音が少ない事
マナーの悪い野宿・車中泊者に気を付けろ
道の駅や野宿者に人気のエリアだと、たまにマナーの悪い輩が夜遅くまで騒ぐ事があります。
避けるのは意外と難しく、テントを張る時は静かだったのに、夜20時や21時にやって来て、そこからキャンプチェアーなんかを出して来て夜中まで騒いだりするのです。
後から来られると避けようがないですが、テントを張る時点でなんかうるさくなりそうなグループ(キャンプチェアーを持ってるグループは要注意)からは離れてテントを張るようにしましょう。
意外と気になる車の音
寝る前はあまり気にならなくても、夜中は車の音がけっこう気になります。通行量の多い道路の近くは避けるようにしましょう。
3.近くで人の気配がしない事
騒がしくなくても、人の気配と言うのは意外と気になります。寝ている時に30メートルくらい離れた所を人が歩くと、すぐ枕元を歩かれているような気分になるのです。
例えばしっかりした運動公園だと、夜中0時や朝3時でもジョギングや散歩の人が頻繁に通りかかります。人が通る道からはかなり離れてテントを張らないと、夜中ずっとピリピリする事になります。
それでも失敗した事が
小さい公園が併設された道の駅にテントを張った時、その小さい公園は道の駅側からしか出入りできず、また道の駅の出入り口から離れた所にあったので、夜は人通りが無いだろうと思い、道の駅から公園に行く通路の脇にテントを張りました。
道の駅のスタッフも一般客もとうに帰ってからテントを張ったんですが、夜21時を過ぎてからテントの脇をやたら人が通る通る。
どうやら、その小さな公園がポケモンが出るスポットだか何かだったみたいなんです。そう、ポケモンGOです。それで、勤めが終わって帰宅途中や、夕食後の散歩がてらの中高年のおじさん達がやたらと通行していたわけです。
こっちはポケGOやってないんだから分かるわけないですね。不可抗力みたいなものです。
まぁ、とにかくできるだけ人の動線からは離れましょう。
4.温度や湿度が快適である事
アスファルトなどの舗装路はよく観察しよう!
舗装路にテントを張りがちなタフ旅人
特に自転車などで移動するタフ旅人は、登山者と違ってアスファルトなどの舗装路にテントを張りがちです。
舗装路は固いですが、マットを持っていればそうツラくも無いですし、何より土や草がテントに付かないので、雨で地面が濡れている時などは撤収が楽と言うメリットがあるのです。
夏のアスファルトは夜中でも灼熱だった・・・
8月の盆休みに、自転車で紀伊半島をまわった時の話。その時はかなり日程がギリギリの弾丸旅行で、朝4時に起きて夜22時まで自転車をこぐような事をやっていました。
で、その日も22時半に道の駅にヘロヘロで辿り着き、駐車場(アスファルト舗装)の端にテントを張って横になり、すぐにうとうとと眠りに入ったのですが・・・
・・・暑い
テントの中がめっっっっっちゃ暑い!(;´Д`)そ
1時間ほどでテントの中は蒸し風呂状態。くたくたに疲れているにもかかわらず、汗びっしょりで飛び起きました。
そう、日中ジリジリと日に焼かれたアスファルトは夜になっても熱いのです。少し考えれば当たり前なんですけど。
体の下に敷く断熱マットを持っていたので、熱くても大丈夫と思っていたんですが、地面の熱はテント内をサウナにするレベルの熱さだったのです。
もちろん夜0時くらいにヨロヨロ起きて舗装されていない場所に張り直しました。
と言う事で、夏の午後ずっと日が当たっていたと思われるアスファルトにはテントを張らないように!
できれば舗装路じゃない地面が良いですが、舗装路でも方角などをよく観察して午後は日陰になっていたと思われる場所なら大丈夫です。
冬は水辺近くは避けるべし!
夏は川の近くなどが過ごしやすくて良いですが、テントでの野宿の場合、冬は水場の近くはやめた方が良いです。
なぜかと言うと、冬はただでさえテントの内側が結露しやすいんですが、水場近くは湿度が高いので結露がえらいこっちゃになります。テントによっては夜中に結露が凍ってシャリシャリと雪のように降って来ると言う現象も起きます。
また、結露がひどいまま撤収するとカバンの中が濡れてしまって大変ですし、重くなってしまいます 。自転車だとあんまりに気になりませんが、徒歩だとこの重さがけっこう嫌です。
5.光が差し込まない事
テント内の照度に関しては好みがあるので一概に言えませんが、車が通った時にライトが当たる場所は避けた方が良いでしょう。
例えば下図のような場所です。
ボクはよく例2をやらかします。主に道の駅の駐車場で。車のライトってテントの中からでもまぶしいですし、街灯と違っていきなり照射される光と言うのは寝ていてもびっくりします。
6.水場やトイレがある事
これは睡眠には直接関係無いですが、やっぱり人間って生活するのにすごく水が必要になります。
飲み水に使えなくても、手や食器を洗えるだけでも便利ですし、飲食に使える綺麗な水がある環境だとなお便利です。特に自転車や徒歩で移動している場合、水は重い荷物になるので余分に持てないのです。
トイレは贅沢品とも言えますが、やっぱり明るくてちゃんとしたトイレがあると言うのはホッとします。だから野宿場所として自然と道の駅が人気になるのです。
できるだけ理想に近い立地を探すべし!
これら6つの条件がすべて良い場所と言うのは滅多に見つかりませんが、合った条件が1つより2つ、2つより3つの方が快適になるのは間違いありません。
時間や体力に余裕の無い時は最低限の条件でテントを張ってしまいますが、余裕のある時は明るいうちに場所探しをし、銭湯や食事に行って時間をつぶし、十分暗くなってからテントを張りに戻ったりします。
以上、ボクの経験に基づいた野宿の場所選び条件でした!野宿でもしっかり寝て翌日の移動に備えましょう。