野宿者向け!オススメのシュラフと選び方

シュラフっていろいろ有り過ぎる!

シュラフ(寝袋)ってめちゃくちゃ種類が多いんですよ!

グーグルで”シュラフ”って検索すると、「オススメシュラフ18選!」とか「オススメシュラフ23選!」とか出て来るんですが、「オススメ」って事は「厳選して」18とか23もあるって事ですよね?そんなにいっぱいオススメされていったいどう選べと!?

まぁ、シュラフってのは本当に種類が多いです。なんてったってユーザーは世界屈指の登山家から、週末ファミリーキャンパーまで様々なんですから、各メーカはそんな幅広いニーズに合わせたラインナップを用意せざるを得ないわけです。

もちろんボクはプロの登山家やファミリーキャンパー向けにこの記事を書いてるつもりはありません。ボクは日本の平地~低山で野宿するタフ旅人(初心者)向けにこの記事を書いているのです。⇒タフ旅って何?と言う方はこちら

なので、まずはシュラフの性能の見方を知ってもらい、その上で野宿をするタフ旅人にオススメのシュラフを紹介します。途中、比較であれこれ出てきますが、最終的にオススメするシュラフは2つだけです。

間は初心者向けに長い解説が入っていますので、とりあえずオススメを知りたい方は記事の最後に飛んで下さい(;´∀`)

 

シュラフの性能の見方・選び方

一番大事!どれくらいの温度環境で寝られるか

シュラフの性能を表すリミット温度とコンフォート温度

シュラフでもっとも気になる性能は「どれくらいの温度環境で寝られるか?」ですね。

シュラフメーカーのページを見ると、たいてい『リミット温度(最低使用温度)』と、『コンフォート温度(快適温度)』の2つが書かれている事が多いです。

例えば、リミット温度:-6℃、コンフォート温度:0℃と言う書き方がされている場合、この寝袋で寝られるのは-6℃でしょうか、0℃でしょうか

 

その前にシュラフの使い方前提

みなさん自宅で寝る時ってどんな格好で布団に入りますか?下着?薄手の寝間着?それとも防寒着まで着込む?

自宅で寝る時のスタイルは人それぞれですが、シュラフは「ある程度の防寒着を着て寝る事」を前提として作られています。

真冬だとフリースやダウン等のミドルウェアくらいまでは着込んで寝るくらいのイメージです。シュラフは決して下着姿で寝る事を想定していないのです。

 

アテにできるのはコンフォート温度

リミット温度とコンフォート温度の話に戻ります。

ものすごくぶっちゃけて人に説明する時、ボクは、リミット温度=死なない温度、コンフォート温度=寝られる温度と表現しています。

ボクは「リミット温度:-6℃、コンフォート温度:0℃のシュラフ(前述の例題そのまま)」で-5℃の環境で野宿した事があります。防寒着は、上はフリースとダウンジャケット、下もダウンのズボンを着用、靴下は厚手の登山靴下2枚履きと言ういで立ちでしたが、一晩中寒くてうつらうつらする事しかできませんでした。寒過ぎて熟睡できないのです。

と言う事で、リミット温度:-6℃、コンフォート温度:0℃のシュラフで寝られる温度は0℃程度までです。つまり、リミット温度はアテにならない。選ぶ時はコンフォート温度だけ見ていれば良いです。

 

気になる重量と大きさ

たいていのアウトドア用品がそうですが、軽ければ軽いほど、小さければ小さいほど値段が高いです。

ただし、冒頭でも述べたように最高級品レベルは世界屈指の登山家とかが使うやつです。100g減らして3万円高くなるような世界です。ザックにキーホルダーや旗なんか付けたり、もらったミカンをいっぱい詰め込むようなタフ旅人にはあんまり必要ありません。

とは言いつつ、徒歩や自転車で移動するのであんまり重くてかさばるのも困ります。タフ旅人はあんまり良い物を求め過ぎず、かと言って安過ぎないクラスを狙いましょう。

 

タフ旅人はとりあえずダウン製・マミー型推奨

素材はダウンで

シュラフの素材は大きく分けて2種類、化学繊維とダウン(羽毛)です。

化学繊維は安いのですが、同じコンフォート温度帯のダウンと比べて重量が1.5~2倍程度重くなります。大きさはそこまで変わりませんが、それでもやっぱり化繊の方が一回り大きくなります。

冬用の厚手のシュラフだと、1kg近く変わる事もあります。よっぽど予算が厳しいんで無い限り、納得して使えるダウン素材をオススメします。

 

形状はマミー型で

いわゆる「寝袋」ってイメージの、ミノムシ型のシュラフの事を「マミー型」と呼びます。

他には「封筒型」と呼ばれる、普通のお布団のような四角い形状の物があります。封筒型はお布団感覚で使えますが、体との密着度が低くて寒いので、タフ旅人には向きません。「封筒型」はファミリーキャンプ向けと思った方が良いでしょう。↓封筒型はこういうやつ

また、各シュラフメーカもマミー型が主力なので、ラインナップも豊富です。現状、シュラフの形はマミー型で間違いないです。

 

初めてシュラフを買うならとりあえずmont-bell(モンベル)で間違いない

一流メーカなら性能(保温性)に大きな違いは無い

日本国内のシュラフメーカで人気なのは、mont-bell(モンベル)、NANGA(ナンガ)、ISUKA(イスカ)の3社。3社とも日本のメーカです。

えっとですね、どのメーカの製品も良いんですよ。それぞれこだわりを持っていて、それぞれ特徴のある、しかも品質の高いものを作っています。

それは海外のメーカだって同じ事で、今の時代、一流メーカならどれを選んでもそんな大きい性能差は無いんです

モンベル、ナンガ、イスカの3社で、同じくらいのコンフォート温度・価格帯のシュラフを並べてみました。

画像出典:
[外部リンク]モンベル公式HP
[外部リンク]ナンガ公式HP
[外部リンク]イスカ公式HP

自分で実際に使い比べたわけでは無いですが、少なくとも数字上はあんまり差が無いのが分かると思います。

 

その中でとりあえずモンベルをオススメする理由

モンベルを選ぶ理由①何と言っても選びやすい

モンベルのシュラフはシリーズ数が少ないし、”#”の後ろに書かれた数字は全シリーズ共通で使用温度帯を表しているので、初めてでも直感的に選びやすいラインナップになっています。個人的な意見ですがイスカとかはシリーズ数が多過ぎてわけわからない・・・。

 

モンベルを選ぶ理由②伸縮性が良い

マミー型のシュラフは、シュラフに入ると動きづらくなるのが欠点なんですが、モンベルのシュラフは伸縮性が良いのが特徴で、寝ている間も足を曲げたりするのが比較的容易です。

 

モンベルを選ぶ理由③日本全国少し大きな町に行けば手に入る

モンベルは、少し大きな町に行くと必ず「モンベルショップ」がある為、日本全国どこでも手に入りやすいです。

例えば旅行先で、同じシリーズの違う温度帯のシュラフが欲しくなった時、他のメーカーだとアウトドアショップをあちこちまわって探す事になりますが、モンベルだとモンベルショップに行けば良いので、非常に探しやすいです。

↓なんならタイのバンコクでも買えるモンベルのシュラフ。

 

タフ旅人にオススメするモンベルシュラフ

冬用と夏用シュラフのオススメ

まず冬用シュラフとしてオススメするのがこちら!モンベルのダウンハガー800 #2!(コンフォート温度0℃)

 

夏用シュラフとしてオススメするのがこちら!モンベルのアルパインダウンハガー800 #7(コンフォート温度12℃)

 

とりあえずこの2つをオススメする理由

いくら平地でも、1つのシュラフを全シーズン使うって無理なんですよ。

冬は絶対にタフ旅に出掛けません!って強い意志でも持たない限り、どうしてもシュラフは最低2つ自宅に持っておく必要があります。

よく他のサイトで「シュラフを1つ買うなら3シーズン対応するタイプを!」ってオススメされてるシュラフを見ると、たいていコンフォート温度5℃くらいのシュラフなんですけど、平地~低山が活動範囲のタフ旅人的には、コンフォート温度5℃くらいって中途半端過ぎて使えないんですよ。

平地や低山での使用を考えた場合、春夏秋は15℃~25℃程度、冬は-2℃~5℃程度なんですね。中途半端な1枚を買っても、春夏秋使うには暑すぎるし重すぎる、冬使うには寒すぎるって言う、非常に不便な感じになってしまいます。

そこでオススメしたのが上記2つ。冬用はコンフォート温度0℃でダウンジャケットなどの防寒着フル装備で寝れば氷点下でもどうにかなりますし、夏用はコンフォート温度12℃なので低地の春夏もこれで過ごせますし、軽いし小さいので荷物になりません

と言う事で、タフ旅人初心者ならとりあえずこの2つを買っておけば良いです。

 

モンベルシュラフの型式の見方を少し解説

モンベルのシュラフで、ダウン(羽毛)製、マミー型のシュラフは、これだけ覚えればほぼ把握できます。

「アルパイン」って付いてない方がよく伸縮性が高く、間に入っている3ケタの数字は大きいほど性能が良く、値段が高くなります。

シリーズ650と800を比べると、ほぼ値段と重量が反比例しているのですが、800と900を比べると100gしか減ってないのに2,3万円高くなります。100gに2,3万円払うタフ旅人はあんまりいないと思うので、まぁ650か800でOKです。

 

水濡れが怖いならfinetrack(ファイントラック)と言う選択肢も

レインウェアやアンダーウェアで実績のあるファイントラック

使った事が無いのでオススメと言うわけではないんですが、少し前に発売されたfinetrack(ファイントラック)のシュラフがけっこう気になっています。

 

これがあればシュラフカバー要らずか!?

それがこちら。ファイントラックの”ポリゴンネスト”

ダウン素材の唯一の欠点「濡れると機能(保温性)が著しく落ちる」を克服したのがこのシュラフ。なんと濡れても保温性を維持し、乾燥も早いんだとか。

一応レビューなんかを読むと、保温性もダウンに比べてそう劣っている感じでは無さそうです。水濡れを気にしなくて良くなるのだとしたら、これは画期的だなと。洗濯も楽そうですし。

ただまぁ、ファイントラックはもともとレインウェアやアンダーウェアに強い会社ですが、シュラフの参入は歴史が浅いですし、まだラインナップも少ないです。個人的にファイントラックは大好きですが、もう少し様子を見て新しいモデルとかが出たら買おうかな~と言う感じ。

こちらの別の記事([タフ旅!]季節別・野宿スタイル別!野宿の必要装備一覧)で、冬季などシュラフが濡れがちな環境での野宿ではシュラフカバーが必須!って事を書いているんですが、このファイントラックが勢力を伸ばしていくとシュラフカバーはいらなくなるかもしれませんね

 

タフ旅人のオススメシュラフ

もう一回掲載しておきますよ!冬用と夏用のこの2つ!

 

と言う事で、タフ旅人向けの迷わないシュラフ選びのお話でした!

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